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今回はもう1つの登録していた介護事務所でのお話です。
 
こちらはNPO法人で、代表も役員も引退された元公務員の女性たちでした。

元公務員の人脈などを使ってか、利用者さんも職員もヘルパーも多い事務所でした。

そして他の介護事務所がお手上げをするような福祉課のブラックリストに載ってるような問題のある利用者さんが多かったのです。

私はヘルパーの中でも20代と若かったので、体力のいる介護が必要な男性の利用者さんに多くつけられました。


今回は40代の独居男性のお話です。

その人は糖尿病で入院後、退院してきて視力が大分悪くなってしまい、生活支援と外出介助で利用されていました。

私は減塩の食事の準備と、掃除、洗濯など家事をやり、後は一緒に買い物や散歩をするように言われていました。

初めて訪問する日、事務所から住所とその人の携帯電話を教えて貰い、一人で向かいました。

基本的には自宅から自転車で行ける範囲で仕事を請けているので、自宅からそう遠くはありません。

しかし、その人のアパートはかなり入り組んだ所にあり、当時はスマホなんてないので紙の地図を持って周っていましたが、それでもアパートに辿りつけませんでした。
 
事務所に電話して聞くと、誰も場所が分からないから直接利用者さんに電話して聞いてみて、と言われたので、その人の携帯に電話をかけて詳しい場所を聞きました。

そしてやっと辿り着きました。


その人は糖尿病ということもあり、少し太っていました。

聞いていた通り、視力もかなり落ちているのが分かりました。

しかしその人は明るく楽しそうに、色々とお話ししてくれました。

客観的にみればそうですよね。

40代の独居男性の家に、ヘルパーとはいえ、若い20代の女性が来るのですから。
(当事は私も若かったのです)

そして年も老人に比べれば若いので、話もあまり違和感なくコミュニケーションが取れました。

しかし前回の例もあるので、私がシングルマザーということは内緒していました。



そして一ヶ月くらいたったある日、その日は通院介助の日でした。

通院するので、服に着替え、髪を整えました。

服を出して着させて、髪は私がとかしました。

そして通院介助をしているときに、突然その人は言いました。


『子どもの運動会もうすぐじゃない?』と。

確かに今は秋で運動会は来週。


ん?何で知ってるの?

私は一瞬そう思いましたが、『そうです、来週運動会です。』と答えました。


すると『運動会、俺も見たいな、一眼レフのカメラで子どもの写真撮ってあげるよ』


あれ?この人、私がシングルマザーだって知って言ってるのかな?

それともただカメラ持って出かけたいだけかな?
(その人は写真が趣味でした)

不思議に思いましたが、


『ありがとうございます。でも大丈夫ですよ、写真自分撮りますから。それにもう秋で寒いし、ずっと外にいると体によくないですよ』


私はやんわり断りました。


すると彼は急に手をつないできたのです。

え?

確かに介助するとき、危険がないように肩につかまって貰ったり、私が腕を持ってあげたりはしていました。

しかし、明らかに介助ではない雰囲気で手をつないできました。

あれ?と思い私は、


『手をつなぐと危ないですよ、肩を持ってください』


と声をかけました。

すると彼は急にこう言いました。


『旦那さんいないんでしょ?』


・・・!?

なんで知ってるの?


『いないってお宅の事務所の職員から聞いたよ、それに来週運動会だから、お休みだって聞いた』

『寂しいでしょ、運動会。写真撮ってあげるよ』


・・・
 
何で職員がヘルパーの個人情報明かすんだろう。

しかも言ったの、元公務員。

簡単に言っちゃうんだ、そういうこと。

じゃあ、公務員だったときも言ってたの?住民の個人情報。


私は老人も信用できませんが、職員すら信用できなくなりました。

(今思えば引退した元公務員って、60過ぎてるのだから、老人か・・)

昔の人は言っていいこと悪いこと分からないようです。

そして自分で言ったことはすぐ忘れてしまうのです。


『私、シングルですが、寂しくないですよ』


と言うと、


『子どもが寂しいでしょ』


って。


その人の優しさだとは分かりますしありがたいお言葉ですが、正直余計なお世話です。

好きな人に言われたらきっとうれしい言葉なのでしょうけど・・

いい人なんですよ、心が優しいというか。


ただ人としていい人でも、恋とは違います。

そもそも私、利用者さんを恋愛の対象としてみていません。

その人は言いました。


『髪をとかしてくれた時、すごい嬉しかった、好きになった。』


仕事ですから、髪くらいとかします。

でも独居男性にはそれが恋愛感情に変わるようです。

困りました。

私は何事もなかったように、その日は通院介助も終え、帰宅しました。



そして数日後。

別のおじいちゃんを介護中、ケアマネから私の携帯に電話が入りました。

私は直接会ったことのないケアマネでした。


『○△さん、再入院になってしまいました。』


○△さんとは、通院介助の彼です。


『それで○△さんからあなたの携帯番号を聞きました。あなたは婚約者の方ですか?』


は!?

私はてっきり、そのケアマネは事務所から番号を聞いて、ヘルパーとして私にかけてきたのだと思っていました。


『いえ、私はヘルパーですよ。』


するとケアマネは驚いて、


『でも○△さん、あなたに着替えとか日用品を病院に持ってきて欲しいって言ってたから、てっきり彼女さんかと思って。』


・・・すぐに事務所に電話をかけました。


『○△さんが私に病院まで着替えを持ってきてと言ってきました。ケアマネさんは私を彼女と間違えてました。困ります。』と訴えました。


すると事務所の職員はこう言いました。


『あなた、なんで○△さんに携帯教えたの?あなたが勘違いさせたのが悪いんでしょ?』


・・・ここもか。

結局は勘違いさせる私が悪いそうです。

ちなみに携帯の番号は教えていません。

ただ、初日に道に迷った時に電話したときの着信を彼は登録していたようです。

確かに非通知にしなかった私も悪いのですが、それと彼の勘違いは別問題です。

大体、私がシングルマザーだと言った事務所側にも責任があると思いますが。


そして彼は入院しましたが、すぐに退院でき、病状が安定したとかで、ヘルパーの必要がなくなったと聞きました。

○△さんはその後、視力もだいぶ回復し、一度道で自転車に乗ってるところを見かけましたが、その後は一度もお会いしていません。

お元気だといいのですが・・ 


私だって人間ですから、恋愛感情がなくてもヘルパーとして人として、心配もしますし、情だって移ります。

それが男と女というだけで、利用者とヘルパーという垣根を越えられてしまうということは、ヘルパーとして私は向かないのではないだろうかと、その頃から考えるようになりました。

ただその時はまだ、別の介護をしていた男性がいたので、すぐにヘルパーを辞めようとは思いませんでした。



その男性の話しはまた次回。
 

ヘルパーとしての私の最後のお話しになります。


※最後までスクロールして頂きありがとうございました。 今回はセクハラとは少し違うかもしれません。



★ヘルパーセクハラ

【実話】女性ヘルパーの介護はセクハラの巣窟〜その1
【実話】女性ヘルパーの介護はセクハラの巣窟〜その2
【実話】女性ヘルパーの介護はセクハラの巣窟〜その3(前半)
【実話】女性ヘルパーの介護はセクハラの巣窟〜その3(後半)


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